ウェネバー人材
必見!人材エッセイ
就業、国際化する組織の中で
 上海盖雅商務咨詢有限公司(上海ガイアコンサルティング有限公司)  HR Consultant 荒井達夫
キャリアの歩き方「私のキャリアの歩き方」を見付ける“簡単レシピ”
 クイックマイツ人材服務有限公司 副総経理 小園英昭
人材会社から見た サクセス人材
 上海復旦インパク人材コンサルティング有限会社 方泓

就業、国際化する組織の中で

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上海盖雅商務咨詢有限公司
(上海ガイアコンサルティング有限公司)
HR Consultant 荒井達夫
Vol.1 隣国との距離
「中国で働きたいから」と、中国の企業に就職したが、自分の思ったように行かず悩んでいる方、また語学留学を終えて中国での就業経験を基にステップアップしたいと考えていたが、留学生活と就業生活との大きな違いに苦しんでいる方と、海外就業に関して苦慮している方は多いのではないでしょうか。今回そういう皆さんとお話をする機会をいただき、そのストレスの原因が、職種や業界、待遇などの問題だけではなく、海外就業でのより根本的な問題であるということが少しずつ見えてきたような気がします。それは中国人と共に働くという環境にある日本人の方、また日系企業で働いている中国人の方の多くが陥りやく、また最も理解すべきであろう『文化的な違い』です。お隣同士の国にもある『距離』について再考し、中国での就業をより成功したものにしていただければと思います。
国の『文化』が効率的な国際マネジメントと深く関係しているということは、すでに長く論じられているテーマであります。一体それはどうしてでしょうか。そもそも文化とは何なのでしょうか。 『文化』を構成しているモノを具体的に挙げてみれば、ファッションや食べ物、言語であり、宗教などもそうでしょう。よく観察してみると、世界でどこにでも見られるブランドの服やファーストフードチェーンなども、 広告の仕方やメニューを見ると、程度の差はあれど中国の市場向けに作られています。文化的な違いで皆さんによりストレスを感じさせるのは、言葉や他の目に見える事柄よりも、むしろ内的なものです。
大家の定義を借りて文化というものを考えてみますと、文化とは『ある共同体によって共有される経験から引き継 がれた価値観、信仰、規範、知識、道徳、習慣、行動のセットであり、如何にその人間が振る舞い、感じるかを決定し、自己のグループを他のグループと区別するもの』とあります。つまり文化というものを理解することで、その人が生まれ育った、また住んでいる環境がその人の行動や考え方を決定し、なぜそうするのかを説明出来ると思 います。
例えば日本人・中国人の方たちに「仕事をしていて中国人と日本人で一番違うと感じることは何ですか?」と良く質問してみますが、現在、日本人の方から多く挙がる回答は「中国人はそもそも仕事に対する意識が弱い」「中国人は仕事に大雑把で気配りが少ない」など否定的な意見が多く、中国人は仕事中でも平気で携帯メールを送ったり、チャットをしているところを見かけると苛々しているという方もおります。また「出来ればとにかく日本人が多くいる職場に勤めたい」とおっしゃる方もおり、中国で仕事をしているにも関わらず、日本人的思考を基に判断している方も多いように感じます。
また一方で、中国人の方に同じ質問をしてみますと「日本人はいつも会社のことばかり考えて、個人の生活は犠牲にしているように思える」「日本人は自分たちのやり方を押し付け、全てに細かすぎて無理な要求が多い」とのコメントも貰います。そして現場通訳をしている中国人の方が例外なく、「最も辛いことは日本人と中国人双方からの意見の食い違いによる板ばさみ的な状況に陥りそのストレスが大きい」と答えています。
このような意見の違いを考えてみると、確かに仕事の上では、日本人の考え方・方法がより効率的な事もあるかもし れませんが、押し付け的なルールだけではマネジメントは出来ません。適切にその異なった文化的バックグラウンドを持つ方々との違いを認識した上で、成果を出していかなくてはいけない訳です。そこには、留学をして語学を習得しただけでは成し得ないコミュニケーション能力も必要とされ、マーケットを知り得る条件であり、企業に欲される人材だと思います。
日本とサウジアラビアとまではいきませんが、地理的距離は近いにも関わらず、日本と中国の間にも確実に距離が あります。この意外と気付きにくい『隣国との距離』を鋭敏に捉えて、異文化での特有のストレスもなく、逆に海外就業を楽しめてる方々が言語以上のものを中国で習得しているようなのですが、どうでしょうか。私も皆さんと意見を交わし合い、理解を深めたいと考えている次第です。
Vol.2 隣国との距離(II)
心理的距離を縮めるための異文化間コミュニケーション
前回は文化的な距離について取り上げましたが、今回はその続きとも言える異文化間コミュニケーションについてです。ビジネス上のコミュニケーションとは、仕事において望ましい結果を成し遂げるためのものであり、業務を確実に遂行することやプレゼンテーション、ミーティング・商談なども含まれます。これらは人材マネジメントだけに限ったことではありませんが、今回はそれを中国の日系企業内で日本人と中国人の間で起こる場合に即して考えたいと思います。
実際に多かったコメントをご紹介しますと、「普段から日本人は日本人同士でかたまっている」、「上司からは指示と命令ばかり」「与えられた仕事に対するフィードバックが遅い。または全くない」となりますが、何だか心理的距離が大きいことに気づきませんか?
これらを解決していくために、まずはコミュニケーションの発信者としてその内容・目的を設定の段階でのポイントがあります。つまりこれはコミュニケーションを通して相手に何をして欲しいのか、結果として何を得るのかを決定することです。ここで考えていただきたいのがその内容・目的が相手に現実的に受諾できるかということです。例えば、ある仕事を頼むと「Noと言えない日本人」はできそうにない目標・期限であっても残業までして頑張ります。これが中東のムスリムの方たちならば、結果は個人の力を超えたアラーの神によってもたらされるもので、その内容・目的は自己でコントロールできるものではない、と結果は異なるでしょう。これらは決して特殊ではなく、日本人の仕事への傾倒、時間への概念が『他者』には特殊と映っていることもあり得ます。「ついついYESと言ってしまう中国人」に対して日本人基準での内容・目的を押し付けたら(もちろんできる場合もありますが)、「まあこんなもんだ」という結果、またできなかったという結末に辿り着くのも仕方ないかもしれません。しかしその内容・目的が相手の文化の価値観に反していない限りは、きちんと考えうる結果や成果を論理的に共有してみれば、相手を納得させることは決して不可能ではなくなるでしょう。  
次にポイントとなるコミュニケーションの方法ですが、日本人的『以心伝心』コミュニケーションで「こんなことは当たり前だ、常識だ」と伝えている『つもり』が、別の文化では通用しないこともしばしばです。これは中国人だけではなく、何事もハッキリ結論から口に出して言うアメリカ人にも通用しないでしょう。それにも関わらず「できない」とレッテルを貼り、仕事を任せないようにするとその人のスキルは上がりませんし、自分が仕事を抱え込むばかりになります。コミュニケーションを妨げるものは『ノイズ』と言いますが、異文化間では概念の違いの他にごく単純なアイコンタクトや間合い、ボディランゲージ全てにおいてノイズとなり得ます。それらに注意しできるだけ具体的に、紙に書いてあげたりして効果的に伝えようと努力することが不可欠です。

コミュニケーションの種類「発展的なコミュニケーションへ」
先の2つはコミュニケーションのプロセス上のポイントでしたが、それ以外で重要なのは発信者と受信者の関係性です。日系企業は他文化の組織と比べてより縦割り型で、上司から部下への一方的なコミュニケーションになりがちですが、これでは良い提案ではなく上司を満足させようとする回答を引き出すということになりがちです。コミュニケーションの流れを双方向にすればそれは抑えられ、また意見を取り入れることは相手を尊重する姿勢となり、モチベーションUpやチームワークの向上となりえます。また『バックトランスレーション』と言って、別の言葉に言い換えて返信をもらうことがあるように、常に受信者の受け取りを確認するフィードバック(聞き直し)もミスを防ぐ有効策です。
コミュニケーション不足を補うために定期的なミーティングや食事会・社員旅行のようなイベントを実施している企業もたくさんありますが、これらは普段のコミュニケーションが上手く取れていればより効果的となることは間違いありません。成功したコミュニケーションは人間関係が保て、そして自分の思い通りの結果が相手から返り、仕事の効率性が上がります。
確かに時間が掛かり忍耐と根気も必要です。しかしそれもこれも仕事のためだと自分自身に言い聞かせて、グッと隣国の同僚との心理的距離を縮めてみませんか?
Vol.3 企業の現地化の程度と自己環境
経済発展に伴い、中国は様々なビジネスチャンスを提供してくれる巨大なマーケットとなり、特に上海は日本人の方にもまた中国人日本語人材の方にも就業できる職業の幅が大きく拡大されました。自分の就きたい職種、業界、待遇など全てを満たしてお仕事をしている方は少ないかもしれませんが、今回は客観的に企業と自分自身を取り囲む状況を再考して、成功した海外就業に繋がればと思います。

被雇用者と雇用者の言い分
・上のポストは日本人駐在員で占められ、現地採用者、ローカル社員にはキャリアアップに限界がある。
・日系企業は年功序列型であるため、若い人間にはチャンスすら与えられていない。
・雇用は中・長期的視野に立った安定したものであるが、現地採用待遇では短期的な海外での就業と考えている日本人や、給与制度がより野心的な競争力の高いローカルスタッフたちの要求と合致していない。
上記の言い分は確かにもっともに思えますが、企業側からの観点で捉えるとどうでしょうか?『コストを抑えることも現地化の一つの理由、最初から高い給与は支払えない』 『それでも現地化推進のために日本人や中国人を採用した』『人材育成を図ったが、2~3年で辞められた』 結局、上位ポストは駐在員に任せてマネジメントをしなければならない』 『日系企業では現地採用者・中国人はいつまでも昇進できないという悪いイメージが定着し人材確保が難しい』となり悪循環となっています。

駐在員の役割
そこで一度考えていただきたいのが、企業がなぜ駐在員を送ってマネジメントをする必要性があるかということです。一般的に駐在員として本国から送り込むには、その人に支払われる給与の3倍以上が掛かると試算されていますが、それだけ高い費用がついても本国から人材を送り込むのは必要性があるからです。駐在員の役割としては、(1)国外に広く分散した生産・営業拠点をより効率的に調整、コントロールすること。(2)本社で培った技術プロセスや新しいスキルなどを現地子会社に伝えて情報をシェアし、また子会社側から出された技術・スキルを本社に転換することなどです。つまり駐在する人材の選択基準は本社機構のビジョン・戦略、プロダクトに精通・熟練していることや、その設定目標を達成できる知識、経験、責任感が必須となります。

ローカライゼーションと就業
またその海外事業体が置かれている国際化の段階も重要なポイントで、まだ海外進出の初期段階の場合は本社のコントロールが強く、駐在員の強い自治権の元で運営されます。しかもマネジメントの現地化の程度は企業の特徴や置かれている産業などに深く関連しています。米系企業や本国の人口が少ないという北欧系の企業ならば、より世界中の人間を上のポストに本社の中枢にまで登用することがありますが、一般の日系企業ではそこまで進んでいないのが現状です。また、コンサルティング会社ならば現地国の法律・会計サービスを、グローバルなファーストフードチェーンもプロセスを標準化するため、現地の人材を登用してその運営が可能ですが、自動車など各国の地域性に対し作り直す度合いの低いプロダクトで本社にノウハウがある産業の場合は、現地化の程度は低くなると言われています。このようなことを考慮ぜず、単に有名企業だからと選んだ人は、先に述べたような不満が募って退職し、本来の自分自身の希望するキャリアプランに合わないような仕事をしたことになってしまいます。

海外就業での不安要素
駐在員の選択基準にもありますが、本人の海外勤務への興味、独立性という以外にも周囲のサポートも考慮に入れるべきだとされています。海外就業では年齢の問題や子供の教育の心配が出てきた、インターナショナルスクールの学費が高い、本国に居るご両親が心配だ、などのご自身を取り巻く環境から帰国する方もいます。長く日本へ住みながらも帰国してきた中国人同僚がいたならば、きっと同様の悩みに直面したかと思います。このような海外就業での特有な問題にも取り組み、企業状況を客観的に分析し、皆さんと共に海外就業がご自身のキャリアプランに沿った意義あるものになるようにと考えております。
ちなみに企業が海外へ人材を送るもう1つの重要な理由は、将来有望な人材に海外勤務を通しての貴重な経験を得て成長してもらうことです。現在、国際化している企業に就業してもし、何らかの問題に直面している方がいるにしても、振り返った時にその経験が人生にとって価値あるものであると確信しております。
キャリアの歩き方 「私のキャリアの歩き方」を見付ける“簡単レシピ”

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クイックマイツ人材服務有限公司
副総経理 小園英昭
Vol.1 「自分を知ろう」やりたいこと・自分らしさって何だろう?
キャリアについて考える時、なんだか重い気分になってしまう。でも、できることなら「やりたいことをやりながらも、それがそのままキャリアとなって市場価値も高まってしまう道」を歩きたい!そんな都合の良いことを考えてしまうのが人間というものです。でも、本当にそんなことが可能なのでしょうか?
今回から3回に渡ってお送りするのは、大胆にもそれにチャレンジしてしまおう!という試みです。わずか3つの準備だで『私のキャリアの歩き方』を見つけていただこう!と思っています。
第1回目の今回は、「自分を知ろう」~やりたい事・自分らしさって何だろう?です。第2回以降、全てのベースとなる大変重要なワークの内容をお伝えすることにします。

まずは、準備!  
それでは、早速“簡単レシピ”をご紹介しましょう。以下のものをご準備ください。
(1)タテ軸に年齢・西暦、横軸に5つの箱が並ぶ表(※各自作成してくださいね)
(2)あなたご自身。体験・経験を詰め込んだあなた自身の頭脳
(3)考えることを面倒くさがらない気持ち  
この3つを料理するだけで、あなたの「自分らしさ」「価値基準」「やりたいことの特性」を始めとして第2回以降にも繋がる本当にたくさんの「あなた自身」が驚くほど見えてきます。騙されたと思って、ぜひぜひ試してみてください。

自分年表作り
それでは、(1)で作成した表を完成させましょう。タテ軸にあなたの年齢・該当する西暦を記入してください。一つ空けた箱にその年相当するイベント・取り組みなどの出来事を。その隣には、その時考え・感じたあなたの心を記入して年表を作成してください。昔を思い出すコツはインターネットでその年度の10大ニュースなんかを参考にすると良いです。最低でも直近12年くらいは作成してください。繰り返しますが、これは今後全てのベースになる年表ですのでじっくりと当時を思い出しながら作り上げてください。

成長曲線と自分史のステージ分け
次に、一番右端の箱に「私の成長曲線」を記入します。いろいろな選択・出会いという人生のターニングポイントにおいて、選んだもの・捨てたものがありますよね。それらイベントの後で「充実感」や「低迷感」を感じていたのではないでしょうか?それを-1(最低状態)~+4 (充実いっぱい状態)1年毎にプロットし、成長感を曲線で表現してみましょう。上下の波が激しい人、穏やかな人、いろいろいらっしゃると思います。そして、それを各ステージに分けると同時にステージを〇〇〇期と名付けてください。それを先ほど空けた箱(左から2番目)に区切って記入してください。ここまででワーク終了です。

「あなた」が詰め込まれた年表に
一連のワークを通じて、あなたがどんなことに喜び、悲しみに打ちひしがれ、怒りに身を震わせたかを感じられたのではないでしょうか?これほど「あなたらしさ」を描ききった年表もないかもしれませんね。
さて次回は、この年表をいよいよキャリア創りに活用します。それまでこの号は捨てずに残しておいてくださいね。それでは、また来月お会いしましょう。

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Vol.2 自分年表から分かること
前回は、「自分を知ろう」をテーマに自分年表を作成しました。いかがでした?作成する目的は自分を知るためですから完璧でなくても、自分にとって恥ずかしいと思う内容だらけであっても全く問題ありませんよ。「それがワタシなんだから!」と自分を受け入れてあげてくださいね。自分に正直な年表であればあるど、「私のキャリアの歩き方」は分かりやすくなりますから。  
さて、今回は2回目です。前回作成した自分年表の読み方をご説明します。せっかく作ったのだから自分を知るためにたっぷりと活用しましょう!
今回のレシピは、
①前回作った自分年表
②振り返りたくない過去も受け入れてあげる素直な心
③考えることを面倒くさがらない気持ちだけでOK!それでは始めましょう。

そもそもキャリアって何?
過去・現在・未来にわたって、自分らしさ・他者との違いを、仕事・生活に対して発見し、表現し続ける一連のプロセス』をキャリアの定義とします。私のキャリアを歩くためには、まずはその「方向性」を見付けてから「何をするか?」を考えます。では、あなたの「方向」はどうやって見付ければ良いのか?それは、あなたの「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」が重なりあった方向です(図参照)!大丈夫ですよ。「自分年表」を作ったあなたは、すでに70%は見付かっていますから。

自分年表で分かること
自分年表は、あなたの「やりたいこと」「できること」を雄弁に物語ってくれています。年表作成のワークで気付いて欲しいことはこの2つです。
・あなたにとって、無駄な過去というものは一切存在していないこと。・自分自身の思考・行動・感情には大きな傾向が存在していること。  
「成長曲線」のアップダウンは、あなたの人生の節目だったのではないでしょうか?そこでなされた意思決定によって、どんな満足感を得たでしょうか?それが、「あなたらしい」モチベーション特性(=やりたいこと)です。そして、名付けを行った人生の「ステージ」。現在のあなたは、過去の意思決定・出会いの集積の上に成り立っていますよね。現在が過去の集積であるとすれば、未来は現在から始まります。過去を塗り替えることは不可能ですが、未来は自分の力(現在の意思決定・行動・出会い)で創造することができるんです!

できること
中国語ができる」それも確かに「できること」ですが能力の種類が違います。今回は各ステージにおいて、あなたは「誰に」「何を」「どのように」提供してきたか?それによって鍛えてきた「筋肉」は何か?と考えてみてください。例えば、その中国語はどのようにして身に付けたのですか?「自分」に「中国語の勉強」を「毎日6時間の自習を欠 かさずに1年間」で提供してきたとします。そこで鍛えた「筋肉」とは、誘惑に負けない「忍耐力」「自制力」であり、めげそうになる気持ちを高めてきた「高揚力」であったりしますよね。その鍛えてきた「筋肉」は、ポータブルスキルという転職しても持ち運びのできるあなたの「能力=できること」なのです。そして、「中国語」はその上に位置するテクニカルスキルという専門知識と分けて考えてみてください。  
さあ!あなたはどんな「筋肉」を鍛えてきましたか?「誰に」「何を」「どのように」に因数分解してみてください。  

これで、第2回目は終わりです。次回最終回は、最後の「やるべきこと」を考え、キャリアの方向性を決めます。そして、それをどのように活かして「明日」から何をするべきか?仕事探しにどう使っていけばよいのか?を考えていきたいと思います。楽しみにしていてくださいね。それでは、また来月お会いしま
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上海復旦インパク人材コンサルティング
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Vol.1 現地採用者のキャリアアップについて①
中国における外資企業の現地採用が進んで行く中、管理職としてその後のキャリアをどう計画すべきか。今月はキャリアアップについてのお話です。  
日系企業において管理職の現地採用スタッフ(日本人、中国人を問わず)から一般的に出される悩みに、自分の頭の上にある硝子の天井の存在があります。そして転職の主な理由として最も多いのもこのケースです。  
しかしその反面、企業側からは現地化を推進するにあたり、即戦力となる高級管理職の基準を満たせる人選がいないという悩みの相談も受けます。そして人材が出ないことへの切り札として、同業者や欧米企業からヘッドハンティングで補う形がとられるようになってきました。双方にニーズがあるのに認めあえないカラクリはどこにあるのでしょう。中国における日系企業で、管理職者がキャリアアップするにはどのような計画を立てていく必要がある のでしょうか。これはローカルスタッフ、日本人現地採用スタッフともに持つ共通の問題点です。
 
働く者にとって昇格昇給は大きなモチベーションです。皆、常に今以上の昇格昇給を期待しています。そしてその 結果、会社の中でこれ以上の発展空間がないという何かを見つけると、それが転職理由となります。しかし面接を通して、現実的にその意識の詳細を伺ってみると、管理職としての立場を意識しているにも関わらず、そのスキル に関する実概念はなく、これまでの業務において、その立場から周りを見る力を自ら養ってきた形跡も感じられません。また、登録者自身が現職においてそこまで昇格されたとしても、その役割が果たせるかどうか自信をもっているとは限らないことも大きな問題です。自身の昇格においてキャリアアップのチャンスがあるかないかは確かにひとつの問題ですが、チャンスがある時に自分がそのチャンスをキャッチする力を持っているかが最も大事なことです。中間管理職以上の職位において、チャンスをキャッチする力とはどのようなものか、下記の手順で整理してみましょう。
 
まず、自分のこれまでのキャリアや経歴を見直してみます。管理職の方達と一般職スタッフと異なる点は、学歴や資格はもはやそれ程重要なものではなくなる点です。それより注目されるのは、これまでのキャリアや経歴です。そこには、2つの要素のバランスが必要とされています。  
ひとつは業界や専門分野に関する知識及び経験。もうひとつはマネジメントの経験です。  
中国の日系企業において多くの中間管理職の方達は前者に関して高い自信を持つ傾向にありますが、後者はやや弱いのが現状です。これは例えば中国人社員が現在課長という職についていても、最終的な決定権は日本人上司が握っていることが多く、部下スタッフへの管理権限についてはっきりされていないことなどが原因と見られます。職場環境として、幹部への昇進と共に必要な管理トレーニングを受けたこともなく、自らMBA等のコースを勉強するほど時間的余裕も取れないなどの理由から、浅い知識の中で管理職としての役割を担ってきた様子が伺えます。これは部下への指導、管理、評価などに対するマネジメント技術からみると少々疑問が持たれており、会社サイドが求 人に際し頭を抱えているところでもあります。

これまで多くの在中国の日系企業では、中間管理職の採用に際し、語学能力が評価の大きなウェイトを占めてきましたが、現在、高級管理職の採用が検討されるに従い、本当の意味で業界やマネジメントの即戦力が求められるよう変わってきたことも背景にあります。  
管理職としてキャリア発展計画を立てようとする時には、<技術+マネジメント能力>が必要です。さて、今のあなたに欠けているものは何でしょうか?  
ここでマネジメント能力を上げる方法をご紹介致しますが、これは自ら積極的に知識の補充と管理ノウハウを身に付けていくことを意味します。しかしここでいう知識の補充とは、決して資格をさしていることではありません。  
例えばマーケティング方面を目指すのであれば、少し時間をかけてマーケティングの理論を系統的に勉強してみることなどです。人事総務に携わる方なら、ハイランクの管理部長を目指し、人事政策や会計知識の勉強に力に入れること。営業職の上位職なら、売上だけでなく自分の部下をサポートし、教育指導できるような技術を身に付けたり、マーケティング知識を取り入れ、セールスターゲットを意識した上で全体的に管理するスキルなどを、日々、実務と知識を併せてトレーニングするなどが上げられます。
確かに学問と実践は異なりますが、実務の上で充分な経験のある方であれば、そのシステムの応用ポイントの理解習得はより効率的で、視野の広がりを助けることは言うまでもありません。このような知識の拡充は部下の信頼を 得る上でも不可欠であり、仕事の実践を通じて本当の意味のキャリアアップを実現させるツールと言えます。
キャリアアップは、転職を通じてだけで実現できるとは限りません。従来の職場で、自分の努力によって実力をアップさせ、自分の手でキャリアの発展空間を作るのは、会社にとっても個人にとっても、より素晴らしいものになるはずです。

Vol.2 現地採用者のキャリアアップについて②

中国の人材市場では、急速な経済発展と共に就職に対する個々の危機感が異常に高まっています。これは10数年前と比べて中国の社会状況が大きく異っており、当時就職先とは、選択の余地なく自動的に振り当てられていたため、現在のように溢れ返った雇用機会を持つ社会に対しソフト面の整備が追いついていないことなどが挙げられます。このカオス的状況の中で、情報に振り回され、道に迷う人は少なくありません。
 
私は転職を求めて登録に来られた方に、「なぜ転職を考えたのですか」という問いを必ず投げかけます。その質問に対し、「今の仕事場ではもう2〜3年働いてきたので、何かキャリアアップできる仕事を探したい」との回答を良く受けます。また「一生続けられる、キャリアになる仕事を探したい」という相談も頻繁です。  
この日常的会話に含まれる問題点を私は重く見ています。ひとつはキャリアに対する認識、理解が誤っていること。もうひとつは、転々と仕事を変っているにも関らず、皆が心の底で安定性を求めていることです。  
現在、若い方ほどキャリアプラン、職場において自分が発展できる余地があるかどうかにこだわる傾向があります。辞書でキャリアという言葉を調べると「経歴」と解釈されています。これは時間をかけ、少しずつ努力を積み重ねていき、そして徐々に形成されるものだと私は認識しています。これを仕事探しに、「キャリアになる仕事を探す」という思想は、矛盾に値することとなります。どの業界、どの仕事がキャリアに値するかということではなく、ひとつの仕事を通じて確実に実務経験を積み、その仕事に対し内なる能力を高める過程を『キャリア』と呼び、『優れたキャリア』と認定を受けるのは、その能力がある一線に達した結果である、ということをご理解いただきたいと思います。  
ではある一線とは何でしょうか、ここが大きな問題点です。決して職位名や給与だけではありません。これは、本来であればビジネス上の判断力、業務遂行能力、コミュニケーション能力、マネジメント能力など全てを指してます。繰り返しますが、これは外に探すものではなく自身の内に探すものです。  
確かに『優れたキャリア』の認定境界線を越えるきっかけを、転職を通じて迎える人もいます。しかし逆に一カ所で時間を費やして迎える人もいます。  
私自身の仕事は転職者を手助けをするビジネスですが、それでも転職とキャリアアップは必ずしもイコールではないことをいつもはっきりと皆様に申し上げています。同じ職場の方が転職し、現在より良い待遇条件の仕事を見つけたとしても、それはキャリアアップができているとは限らないのです。あなたにとって本当のキャリアップとは何か。隣人に惑わされることなく、ぜひ自身を見つめなおしていただければと思います。
 
次回は、転職にまつわる落とし穴とソフトの利用についてお話いたします。